先月、東京ドームで復活公演を行ったロックバンド、X JAPANが3日、都内で緊急会見を開き、発表済みのパリ公演に続き、9月13日に米音楽の聖地、マディソン・スクエア・ガーデン(MSG)でニューヨーク公演を行うことを発表した。YOSHIKIは「キッスの復活公演をここで見て、いつかできればと思っていた」と喜び、「世界ツアー、行っちゃいますか」とビッグプロジェクトをぶち上げた。
■【写真】HIDEと5人で万歳! 復活公演最終日
先月30日に東京ドームで3夜連続公演の偉業を終えてからわずか4日。Xがさらなる野望に向けて動き出した。
MSGはギターの故HIDEさん(享年33)をはじめ、メンバーが敬愛する米ハードロックバンド、キッスが1996年に復活公演を行った会場だ。Xはキッスの歌舞伎メークを日本で初めて取り入れ、インディーズ時代にビジュアル系の先駆け的存在になった。
それだけに、YOSHIKIは「キッスがMSGで復活した時に見に行って、いつかここでできればと思っていた」と珍しく興奮し、「(夢の実現は)ファンのおかげ。かなえてくれてありがとう」と感謝。師と仰ぐバンドと同じ舞台に立てる喜びをかみ締めた。
また、同所は世界中のアーティストが最終目標とする米音楽の聖地として知られ、これまで、ローリング・ストーンズやジョン・レノンら数々のビッグネームが名を刻んだ。ニューヨークは、92年にHIDEさんを含む5人で世界進出すべく、記者会見を開いたゆかりの地でもある。TOSHIも「国境を越えて、いろんな人たちの心に響くようなコンサートにしたい」と意気込んだ。
7月5日のパリ公演と9月13日のMSG公演では、東京ドーム公演でHIDEさんを再現したセットなど、総制作費25億円の機材をジャンボジェット5機に分けて持ち込む。YOSHIKIは「HIDEとやるのは大変だけど、できるだけ同じクオリティーでやりたい。公演前にはベスト盤を出して盛り上げていきたい」と気合十分。
さらにボルテージが上がったのか、「このまま世界ツアー、行っちゃいますか!? アジアや欧州、南米も、行けるところは全部行きたい」とぶち上げ、さらなる野望に意欲を見せた。
海外からも多数
東京ドーム3夜連続公演には計15万人が来場。その1割にあたる約1万5000人が欧米やアジアからの外国人ファンだった。Xの海外発売曲は再結成後に23カ国で配信された「I・V・」のみにもかかわらず、ネットなどの影響で人気が高い。海外メディアも約500人が集まった。また、自民党前幹事長の麻生太郎氏(67)やアントニオ猪木(65)ら著名人も多数来場した。
東京ドーム公演に来場した主な著名人
麻生太郎(自民党前幹事長)、アントニオ猪木(元プロレスラー)、安室奈美恵(歌手)、扇千景(元参院議長)、小倉智昭(キャスター)、押尾学(俳優兼歌手)、西城秀樹(歌手)、坂田藤十郎(歌舞伎俳優)、東海林のり子(リポーター)、高島彩(フジテレビアナ)、竹内力(俳優)、田村淳(ロンドンブーツ1号2号)、中村獅童(俳優)、白鵬(横綱)、保阪尚輝(俳優)、矢田亜希子(女優)、DJ OZMA(歌手)、Gackt(歌手)、globe(バンド)、LUNA SEA(バンド)
■マディソン・スクエア・ガーデン 1874年設立。敷地面積約7万3800平方メートル。ニューヨークの地下鉄、ペンシルベニア駅の真上にある約2万人収容の円柱形のアリーナのほか、5000人収容のガーデンシアターなどがある世界で最も有名なアリーナ。スポーツ、コンサート、プロレスなどエンタテインメントの殿堂として有名。NBAのニックス、NHLのレンジャーズの本拠地でもある。