X JAPANのギタリストで、ソロとしても活躍したhideの追悼公演「hide memorial summit」が5月3日(土)、4日(日)に東京・味の素スタジアムで開催された。hide with Spread Beaverの10年ぶりの再結成などで盛大な“祭り”となった初日に続き、最終日もイベントに賛同したアーティストたちが熱いライブを繰り広げた。
序盤に観客を圧倒したDIR EN GREYは、hideが作詞・作曲を手掛けた「MISCAST」をカバーしたほか、「dead tree」「朔‐saku‐」などを鬼気迫るパフォーマンスで絶唱。ボーカルの京は、偉大な存在であるhideに思いをはせるかのように何度も天を仰いだ。
ライブの熱気が高まる中、ひと際大きな歓声を浴びたのは、hideと親交が深く、これが再々限定結成となったLUNA SEA。ボーカルのRYUICHIが「飛ばしていこうか!」と煽り、「Dejavu」「SLAVE」などの激しいロックチューンを立て続けに連発。また、「最大限の感謝とリスペクトを込めて…」と、かつてhideとRYUICHIがデュエットした「SCANNER」も演奏。バンドの実力を見せつけた。
観客が両手で「X」を掲げて、残る1組を待ち望んでいると、拳を上げたYOSHIKIを先頭にX JAPANのメンバーがステージに集結。TOSHIの「てめぇら、思いっきりいけ!」という挑発に沸き立つ観客のボルテージを1曲目の「Rusty Nail」で一気に引き上げ、「SCARS」「Silent Jealousy」とたたみ掛けた。さらに、生前のhideのインタビューや、メンバーとの交流の様子を収めたメモリアル映像が映し出された後、「Without You」「紅」を披露してステージを後にした。
しかし、鳴り止まないアンコールに応えてX JAPANが再び登場。YOSHIKIは「またコンサートが一発決まっちゃいました」と、8月2日(土)に台湾の「台北ワールドトレードセンター」にて3万人規模の公演を行うことを発表し、「HIDEも一緒に連れていきます」とファンに誓った。
さらに、LUNA SEAや3日に登場したT.M.Revolutionら出演アーティストによる、まさに最強メンバー総勢60名からなる「無敵バンド」が誕生。X JAPANを代表する名曲「X」が、YOSHIKIのギター、LUNA SEA・真矢のドラム、TOSHI、RYUICHI、西川貴教らのボーカルで実現すると、観客は一体となって“Xジャンプ”を繰り返し、歴史的な豪華共演に熱狂した。そして、ラストはX JAPANのメンバーをかたどった人形が登場。HIDEを中心にしたX JAPAN“5体”がステージにそろい、2日間で計約14時間の追悼公演は幕を閉じた。